今回注目するのは、話題の自動運転について。
この記事では、自動運転ビギナーの皆さんの素朴な疑問に切り込みます。
ココ最近、自動運転がらみの話題に触れる機会が増えましたよね!
近い将来、私たちのカーライフが激変するのは間違いなさそうです。
でも、めちゃくちゃ便利そうな自動運転ですが、
誤って暴走しちゃったりしないのでしょうか?
今日は、そんな疑問にお答えしていきます。
【目次】
自動運転中のクルマが、暴走する危険性は?
結論から言って、暴走する危険は常にあります。
だからと言って、
「それは危ない!」
「自動運転なんて、やっぱり危険だ!」
そう考えるのは簡単ですが、これはちょっとおかしな話です。
なぜなら、不具合が生じない完璧なものは、この世には存在しないからです。
どんな機械も故障を完全にゼロにすることはできないのです。
その前提に立って、リスクが生じたときにどのように安全性を確保していくかを
現実的に考えていく必要があるのですね。
それでは、暴走の防御策について、
実際に自動車の製造現場で考えられている内容を見ていきましょう。
暴走にどう対処する?
①機能安全のシステムで対処する
不具合は必ず生じてしまう。
なので、完全な安全性には期待することなく、クルマのシステム全体で安全を保証していく。
そんなアプローチが業界では一般的となっています。
つまり、それぞれの部品一つ一つ、機構一つ一つに、もし不具合が生じたとしても
何らかの補助機構が動作して安全を確保する働きを実行するという考え方ですね。
例えば、クルマ周辺の物体を検知する各種センサー、
獲得した情報を分析して周辺物を認識するデータ処理、
処理したデータをもとに、安全な走行エリアを見極める処理、
それを実際に動作させるためのクルマへの指示、
などなど、ころらの一つでも不具合が生じても、大きなリスクとなるでしょう。
これらを、システム全体でリカバリーして、補助機能が作動するようにクルマを仕立てるわけですね。
②ドライバー自身が対処する
2つ目です。
自動運転における重要なワードとして、「オーバーライド」というものがありますが、
みなさんはその意味をご存じでしょうか?
答えは、「クルマからドライバーが運転の権限を取り返すこと」です。
自動運転モード中、ドライバーがハンドルを少しでもブレーキを踏んだり、
ハンドルを操作した瞬間、直ちにドライバーの操作に反応してクルマを制御する仕組みで
想定外の動きを制御します。
これ、地味に重要な仕組みです。
いやいや、地味なんてものではなく、非常に大切なクルマの制御にかかわる思想なのです。
クルマの操作は、最後はドライバーが決める。
クルマの制御は、ドライバーに最終権限がある。
このオーバーライドによって、ドライバーは安心感を感じることができるのです。
ドライバーの存在を前提とする自動運転は、ドライバーの指示で自動運転モードがスタートします。
クルマが勝手に自動運転操作を始めることはありません。
逆に、自動運転モードからドライバーが運転操作の権限を取り返すのも、
ドライバーの意のままにできる。即座に手動運転に切り替えることができる。
この仕組みで、想定外のクルマの挙動に対応するのです。
③遠隔操作で対処する
3つ目にいきましょう。
ドライバーがいれば、オーバーライドでクルマの運転を制御することは分かった。
では、ドライバーがいない完全自動運転のクルマの場合はどうするのか?
万一の時には、「緊急停止ボタン」が有効でしょう。
クルマの走行を強制的に中止できるボタンを乗客が押すことで
重大な被害を回避することができます。
実際に、現在施策されている完全自動運転車の多くは、緊急停止ボタンを備えています。
また、完全自動運転に欠かせない仕組みとして、「遠隔操作」があります。
遠隔からクルマを監視・制御するという手法で安全性を担保する方向で
議論が進められています。
不測の事態には、遠隔からオンラインで運転操作を行う仕組みを備えれば、
安心して自動運転車に乗車することができそうですね。
遠隔操作は、完全自動運転には欠かせない本命とみられています。
ということで、暴走するクルマへの対処として
3つの仕組みについて触れてきましたが、参考にさせて頂いたのは複数の書籍です。
自動運転については様々な書籍が出版されていますが、今回特に参考にさせて頂いたのは、下記の「完全理解 自動運転(発行:日経BP社)」です。
正直、書籍名はいたってシンプルで、全くもって面白くなさそう(失礼!)ですが、
Q&A形式で非常に分かりやすく、読む手が止まらないほど興味深い書籍でした。
本書の約300ページ、一気読みの勢いで楽しめます。
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まとめ
今回は、自動運転車の暴走にどう対処するのか?について解説してきました。
いかがだったでしょうか?
不測の事態にどう対処していくのか? 現在、様々な議論がなされ、
技術的な備えも準備が進められています。
安心・安全をどのように確保していくか。
非常に基本的なテーマですが、最も重要なファクターですよね。
今後も、アンテナ高く最新情報を追っていきますので、
最新情報が入りましたらいち早く共有していきますね。