今回は、86とbrzの違いと後期型エンジンについて詳しくご紹介します。
トヨタ86とスバルBRZは、姉妹車と言われます。
86は、トヨタとスバルの共同制作であり、順番から言えばBRZの方が本家で、『姉御』の車と言えるでしょう。
ベースが同じなので、外観から性能までかなり似かよって見えますが、メーカーの開発陣から見れば、全くの別物と指摘されます。
今回は、この両車の違いと、マイナーチェンジで進化した後期型エンジンに着目して解説してまいります。
それでは、86とbrzの違いと後期型エンジンについてお届けしていきますので、お見逃しなく!
86とBRZは殆ど同じ車だと思っていましたが、大きな違いがあるのですか?
トヨタとスバルでは政策のコンセプトの違いがあるので、出来上がった2台の性格は違うようです。
両車の違いを、分かりやすく教えてほしいです。
86とbrzの内外装の違いは?
出典:https://gazoo.com/impression/guide/161223.html
最も目を惹く外観での『86とBRZの違い』を解説してまいります。
外装の違いは?
外装を見てすぐに違いが分かるのが、車の顔でもあるフロント部分です。
86とBRZを良く見比べると、バンパーのデザインやヘッドライト内部の形状が異なることが分かります。
フロントグリルの形状は、86が台形であるのに対してBRZは逆台形のデザインが対照的です。
これは遠目で見た時の識別材料になるでしょう。
また、フロントフェンダーの後部の形状が異なり、86はエンブレムの付いたフタ状になっているのに対して、BRZはダクトの形状になっています。
実はこの『ダクト型フェンダー』に人気があるようで、BRZを選択する時の要因にもなっているようです。
前方からの区別がしやすいのに比べて、真横から見た時は本当の双子のようです。
全長、全幅、全高とも全く同じ『4240×1775×1320㎜』は、共通事項です。
他にもバンパー形状やリアコンビランプ等の細部に違いが見られますが、骨格が同じ寸法なので、言われないと気付かない程度です。
他は、グレードによって、ウイングやスポイラーなどの装備で変わりますが、グレードの設定も違う為、比較は難しいと言えます。
やはり、外観はかなり似ている2台だと言えます。
内装の違いは?
シートの素材や柄などは、グレードで設定色や素材もお互いに違うので、単純な比較はできません。
また、素材や柄は好みもあるので、どちらが良いと言うこともはばかられます。
敢えて違うところを挙げるなら、ステアリングやエアコンパネル、インフォメーションディスプレイ等になります。
各計器類のデザインや配色も異なりますが、これもグレードによって変更があったり、好みの分かれるところになりますので、個人の選択にゆだねられることになるでしょう。
大きく異なる部分は『シート部分』では、86は操作性を重視して、ハイスピードでも軸がぶれずにシフトやペダルを操作しやすいセッティングになっています。
対するBRZは、車と人との一体感を優先し、キープ力に優れた作りになっています。
ここにも、技術者の走りに関するこだわりが見えてきます。
グレード・装備・価格の違いは?
グレードは、メーカーによって特徴もあり、装備も異なります。
各グレードと価格を表にしましたので、装備などを確認しながらご活用ください!
トヨタ86グレード別価格表
グレード | 排気量 | 駆動 | ミッション | 定員 | 価格『消費税8%込』 |
G | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 2,623,320円 |
G | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 2,647,080円 |
GT | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 2,981,880円 |
GT | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,048,840円 |
GT“Limited” | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,183,840円 |
GT“Limited” | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,250,800円 |
GT“Limited・Black Package” |
2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,356,640円 |
GT“Limited・Black Package” |
2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,423,600円 |
GR SPORT | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,780,000円 |
GR SPORT | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,846,960円 |
GR | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 4,968,000円 |
①MT車 燃費 WLTCモード 12.8km/L
市街地モード8.8km/L 郊外モード13.7km/L ⾼速道路モード15.1km/L
②AT車 燃費 WLTCモード 11.8km/L
市街地モード7.5km/L 郊外モード12.5km/L ⾼速道路モード14.9km/L
※86のお勧めグレードは、装備の充実した『GT』が良いでしょう。
スバルBRZグレード別価格表
グレード | 排気量 | 駆動 | ミッション | 定員 | 価格『消費税8%込』 |
R | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 2,678,400円 |
R | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 2,737,800円 |
S | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 2,970,000円 |
S | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,029,400円 |
GT | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,315,600円 |
GT | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,375,000円 |
STI Sport | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,531,600円 |
STI Sport | 2.0L | FR | 6AT | 4人 | 3,591,000円 |
R Customize Package |
2.0L | FR | 6MT | 4人 | 2,430,000円 |
RA Racing | 2.0L | FR | 6MT | 4人 | 3,107,160円 |
①MT車 燃費 WLTCモード 12.8km/L
市街地モード8.8km/L 郊外モード13.7km/L ⾼速道路モード15.1km/L
②AT車 燃費 WLTCモード 11.8km/L
市街地モード7.5km/L 郊外モード12.5km/L ⾼速道路モード14.9km/L
※BRZのお勧めグレードは、少し高くなりますが『STI Sport』で、STIチューンのサスペンションと18インチホイールが魅力です。
インテリアもボルドーカラーで統一されたBRZだけの特別なグレードです。
外観は違いを出していますが、全体のフォルムは同じ雰囲気ですね。
内装では、それぞれの個性が出ているようなので、よく見て選んで見比べた方がいいですね。
グレードの設定も2車では付属の機能等も違うので、比較しながら熟考しましょう。
86とbrzの乗り味の違いは?
出典:https://toyokeizai.net/articles/-/132854
私は実際に乗り比べたわけではないので明確なことは言えませんが、86は柔らかくBRZは硬いと言われています。
柔らかいというのは粘りがある・クッション性があるとも言えて、乗り心地的には大衆向きです。一方硬いというのは悪い意味で言うと「直」で道を感じるためおしりが痛いw
しかし、その分レーシーな走りを再現出来て粘りがないため、ハンドルを切ったときのレスポンスに優れています。操作してる感や車との一体感を感じられるのは硬い足回りですね!
走行性能の違いは?
性能の違いというと良い悪いという表現になりがちですが、求めるものに重点をおいた説明をいたします。
86は、機敏に回り込む回頭性を重視した走行安定性とハンドリングを想定しており、コーナーでのドリフト走行をイメージして作られています。
軽くアクセルを閉じるだけで、後輪の横滑りを誘発するような86は、いかにも走りを楽しく車と言えるでしょう。
対するBRZは、86と比較すれば安定した走行を重視した作りで、サーキットはもちろんですが、街乗りでも安定した走行ができるように考えてある車です。
比較的扱いやすいBRZに比べて、86は運転の上達も楽しむ車であり、走行性能が悪いと言うことではありませんが、高い運転技術を要する車と言えるでしょう。
そういう意味では、86はマニアックであり、BRZはスタンダートと言いかえるとわかりやすいかもしれません。
乗り心地は?
BRZは、後期型に変わって乗り心地が劇的な変化を遂げたと言われています。
もちろん、良い意味での変化で、走り出しの良さと大人っぽい感触と評価されています。
後期型では路面のデコボコの衝撃を吸収緩和して、しなやかな落ち着いた乗り味になっています。
これが、大人っぽいという表現になっているのでしょう。
対する86はのサスペンションは、前後輪のバネ定数を逆転させた印象で、『ロール剛性バランス』をかえない工夫が施されました。
実は、BRZも結果的には似たセッティングに変更しており、やはり車体に対するベストポジションは同じ方向にある事が理解できます。
但し、ダンパー使用は減衰力のチューニングが2台では異なります。
異なる性格の双子?
ここまで見て来ると、エンジンが同じで味付けまでが似ているので、そっくり同じ車に思えてしまいますが、そうではありません。
お互いが、切磋琢磨の上に完成した車であり、2台それぞれの目指すところが異なります。
86の特徴は、何と言ってもドリフトやテールスライドによる攻めの走りを楽しむ車であり、その走りの質を向上させていく過程が魅力なのです。
これは、やや落ち着きを増したと言われる後期型の86についても変わりはありません。
BRZは、走りを楽しむこともできますが、そこに重点を置くのではなく、生活の中での走行も意識した、運転しやすい車であることも目指した車と言えるでしょう。
サーキットも楽しめるが、街乗りでも難しくなく乗って欲しいという造り手の気持ちがあり、完成度という意味で違いが出るでしょう。
付け加えれば、86の未完成な部分が多いのは、どのようにもセッティングできる幅を広げているということであり、未熟でチューニングを怠ったと言うことではありません。
敢えて未完成に作り上げて、楽しむ余地を残してあるのです。
やはり、目指すところが違う為、全く性格の違う双子であると言えます!
86は、『ドリフト走行』を楽しみたいユーザーには最適ですね。
BRZは走行安定性を重視で、操舵に対するクルマの動き方も自然な車と言えます。
どちらが良いかは好みになるので、二手に分かれるでしょう!
86の後期型エンジンはどう変わった?
出典:https://gazoo.com/article/guide/161224.html
86のエンジンは、マイナーチェンジでどう進化したかを見てみましょう。
86の後期型エンジンはどう変わったの?
マイナーチェンジで後期型のエンジンは若干ながら性能が上がりました。
最大出力で7㎰、最大トルクで0.7kgfmのパワーアップが実現しています。
基本的なメカニズムには変更はありませんが、MT車に限り『トヨタの直噴システム』によって、パワーアップと燃費の向上も図られました。
パワー不足を指摘されていた86にとっては、少しのパワーアップも聞き逃せない朗報です。
繰り返しになりますが、これはMT車限定の話であり、AT車はマイナーチェンジ前と全く変更がないと報告されています。
ATはMTの選択に迷った時にも、この事実は覚えておくと良いでしょう。
エンジン仕様
総排気量 1.998L
最高出力
- AT車:147kW[200PS]/7,000r.p.m.
- MT車:152kW[207PS]/7,000r.p.m.
最大トルク
- AT車:205N・m[20.9kgf・m]/6,400~6,600r.p.m.
- MT車:212N・m[21.6kgf・m]/6,400~6,800r.p.m.
内径×行程:86.0mm×86.0mm
圧縮比:12.5
トヨタとスバルの共同開発の水平対抗4気筒エンジンは『86』最大の特徴の1つでもあります。
マイナーチェンジによって吸・排気系のパーツが改良され、パワーアップにより、加速がよくなり、走りの楽しさはさらに向上しています。
ボンネットを開けると、赤く塗られたインテークマニホールドが目立ちますが、これも今回今回の変更の1つで、チョットした魅力のワンポイントです。
この変更については、何度も繰り返しますが『マニュアル車のみ』に限られます。
『トヨタの直噴システム』って凄いシステムなの?
現在は各メーカーで『直噴システム』の技術アップを目指しています。
トヨタでは2005年に開発した直噴・ポート噴射併用技術『D-4S』とスバルの『水平対向エンジン』との組み合わせを希望していたようですが、エンジンの開発者であるスバルからの抵抗が大きかったとも聞かれます。
しかし、自然吸気の4気筒で目標の200馬力を実現するためには、有効な手段であり最後はスバルとトヨタがお互いに納得しやかたちになりました。
ガソリン直噴エンジンは、ガソリンをシリンダー内に、高圧で直接噴射するガソリンエンジンのことで、『筒内噴射』方式とも呼ばれます。
実は『直噴システム』はトヨタだけのものではありません。
各メーカーが競って新しい『直噴システム』の開発を手掛けています。
86の本家とも言えるBRZのスバルでも『直噴システム』は開発されていて、実際にスバルの代表車でもある『レガシー』に、このシステムが使われています。
レガシーに搭載されているエンジンは、86と同じ『FA20』型で、ターボ機能搭載型です。
ターボとの違いはあるものの、トヨタの直噴すステムに劣るものではありません。
実際に『レガシー』では、余るほどのパワーをたたき出し、且つ燃費の向上も図られています。
言ってしまえば、86でもスバルの直噴システムで十分か、それ以上に相性が良かったのかもしれません。
共同開発ということから、エンジンは全てスバル任せということで、トヨタはトランスミッションのみというのには納得いかなかったと推察されます。
直噴エンジンの長所と短所!
まず、直噴エンジンは圧縮比を高くするため、ノッキングを起こす事が少なくなると考えられます。
また、噴射した燃料が気化熱を吸収する役目を行い、ポート噴射に比べて筒内の温度が下がり、全回転でのトルクを高くする事ができ効率が良くなり、低燃費と出力アップの両方を実現できることになります。
しかし、直噴エンジンには排ガス規制の問題が陰に潜んでおり、気ガス規制などでのPMの排出基準などがこれから厳しくなっていく事を考えると改善する部分も多いと言えるでしょう。
対策するにもコストの高い触媒を使う必要もあり、それでなくてもコスト高の『直噴エンジン』の大きな検討材料となっています。
また、最近の直噴エンジンではあまり気にならなくなりましたが、ディーゼルに近いエンジン音が気になる人もいるようで、直噴エンジン独特のカチカチ音が聞こえる事もあります。
AT車だけの変更もあり!
マイナーチェンジではMT車だけが得したように聞こえますが、AT車だけの特別な改良も施されましたのでご安心ください。
AT車には『パドルシフト』が搭載され、マニュアルの感覚も楽しめるようになりました。
ハンドル奥のパドルシフトを右手で押してシフトアップ、左手で引いてシフトダウンの操作が、ハンドルを握ったままでできるようになっています。
マニュアルに自信のある人は別として、普通に運転すれば変速時間もマニュアルで変速するより短く済み、AT車のほうが速く走れるという人も多いと思います。
これによって、AT車の走りも一段と楽しくなり、AT限定免許のユーザーも楽しめるスポーツカー『86』が誕生しました。
MT車はエンジンの性能もマイナーチェンジで性能が上がっているんですね。
AT車はエンジンに手をかけなかった分、パドルシフトを採用して走りを楽しめるAT車になっています。
直噴エンジンは良い事ばかりかと思ったら、デメリットも結構あるようですね。
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その後ディーラーに査定金額を伝えたところ、17万円+1万円で18万円アップしてくれました。
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どこのディーラーでも最初は下取り価格を低く提示してくるので、一括査定で買取相場をチェックしていくのを忘れないようにして下さいね。
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ディーラーの下取りで損したくない方、比較用に見積りを取ってみたい、相場だけ知りたいという方は、無料で簡単にチェックできるのでお早めに試してみてくださいね。
まとめ
出典:http://car-me.jp/articles/973
今回は、86とbrzの違いと後期型エンジンについてお届けしてきましたが、如何でしたか?
86とBRZは双子のように、見れば見るほどソックリに見えます。
しかし、双子のそれぞれが全く違う人格を持つように、2台の車も全く別の意思を持ち合わせています。
制作過程でのそれぞれの思い入れがあって作られた2台で、目指す場所も異なります。
よく見て触って、2台の『思いの違い』を見極めて下さい!