今回は、アパートやマンションの賃貸物件の車庫証明の取り方をご紹介したいと思います。
車を契約する際にほとんどの場合で必要となる書類の一つが車庫証明です。
私有地の駐車場の場合は問題ないと思いますが、賃貸のアパートやマンションにお住まいの場合は車庫証明を借りている駐車場で取れるのかどうか気になりますよね。
どのような手順で取ればよいのか見ておきたいと思います。
それでは、アパートやマンションの賃貸物件の車庫証明の取り方をお届けしていきますので、最後までお見逃しなく！
ですが、賃貸の場合は他の書類が必要になるようですがどのような手続きをすれば良いのでしょうか。
【目次】
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車庫証明とはどのような書類なの？
まずは『車庫証明』とはどのような書類なのかから、見ていきたいと思います。
車の購入経験がある方は聞いたことがある言葉だと思いますが、頻繁に必要な証明ではありませんので、聞きなれない方も多いと思います。
『車庫証明』とは？
車庫証明とは、正式名称では『自動車保管場所証明書』と言います。
これは『自動車の保管場所の確保等に関する法律』と言う、いわゆる車庫法によって規定されている運輸支局で行う自動車の新規登録・移転登録（名義変更）・変更登録の際に必要となる書類の一つです。
車購入時に、諸費用カットの一つとしてよく登場するのがこの車庫証明ですよね。
車庫証明の申請方法
車庫証明の申請は保管場所である駐車場の所轄警察署の交通か窓口で行う事が可能です。
手数料は都道府県によって若干の差はありますが、おおよそ2,000円程度で発行できるところが多くなっています。
この申請手続きは申請者本人だけではなく、代理人が委任状なしで申請することも可能ですのでディーラーの営業マンにお任せする方も多いのではないでしょうか。
申請する保管場所は必ずしも駐車場である必要はなく、道路以外で車がおけるスペースが確保されていれば認められ、車庫に通じる道路が通行禁止で無く、車全体が道路にはみ出さずに収容できるなどいくつかの条件ををクリアすることが出来れば認められます。
車庫証明が不要な地域もある？
軽自動車は車庫証明が不要な場合があります。
軽自動車の車庫証明の届出は、東京や大阪の中心から30km圏内にある市、県庁所在地の市、人口10万人以上の市などが車庫証明の届出が必要な対象地域になります。
その為、それ以外の地域では車庫証明が不要な場合があります。
ただ、都道府県や市の境い目付近にお住いの場合は、少しややこしいケースもあります。
例えば、車庫証明が必要な地域に住んでいて、駐車場の位置が車庫証明が不要な地域という場合でも車庫証明は必要となります、
反対に車庫証明が不要な地域に住んでいて、車庫証明が必要な地域に駐車場がある場合は車庫証明は不要ということになります。
車庫の新規届出・変更届出をしない場合、又は虚偽の届出をした場合は、10万円以下の罰金が科せられます。
ですがこれは私有地に駐車場にある場合ですから賃貸の駐車場の場合も知っておかなければいけませんね。
アパートやマンションの賃貸駐車場の車庫証明の取り方
では続いてアパートやマンションなど賃貸駐車場で車庫証明を取る場合の方法です。
私有地で取得する場合と同じ方法で良いのでしょうか？
保管場所使用承諾証明書が必要
車庫証明で必要とする書類はいくつかありますが、まず一つ目は、駐車場が自分の土地であれば『自認書（保管場所使用権原疎明書面）』が必要ですが、月極駐車場のように他人の土地の場合は『保管場所使用承諾証明書ほかんばしょしようしょうだくしょうめいしょ』が必要です。
保管場所使用承諾証明書は、大家さんか管理を委託されている不動産会社書類に署名と押印（認印でOK）してもらう必要があります。
この書類を提出する理由は、もともと自分の土地ではない場所に自分の車を保管しますから、賃貸物件の管理人から許可をもらったことを証明する書類となります。
この証明書を提出しなければ、『車の所有者は、管理人の許可なく駐車場に車を保管している』と判断されてしまいます。
賃貸契約書で代用可能な場合もある？
賃貸の場合は、上記で保管場所使用承諾証明書が必要とご紹介しましたが、これの代わりに賃貸契約書で代用が可能な場合もあります。
その賃貸契約書には2種類あると思います。
まず1つ目は、アパートやマンションの契約とは無関係に、月極駐車場などを単独に契約した際の賃貸契約書です。
2つ目は、アパートやマンションに居住者分の駐車スペースが用意されていて、アパートやマンションの契約書の中に駐車場に関する文言が入っているタイプの賃貸契約書です。
どちらも、必要事項が満たされていれば、いずれの賃貸契約書も有効です。
この、必要事項と言われるのは以下になります。
- 契約者名：車庫証明の申請者と賃貸契約書の契約者が同一人であることが必要 （※車庫証明は妻が申請し、賃貸契約書の契約者は夫というのは不可です）
- 駐車場の住所：もちろんですが、駐車場の住所が記載されている必要があります
- 契約期間：車庫証明を申請する日以前に契約期間が開始されている必要があり、また契約期間が1カ月以上のもの
- 契約期間は1ヶ月以上であること
賃貸契約書で代用する場合、多くの場合はコピーを提出しますが、原本の提示を求められる場合もあります。
この場合は、その場で提示するだけで済みますので、コピーと原本両方用意しておくのが安心です。
そもそも車庫証明の手続きをするのは駐車場の住所地を管轄する警察署ですが、全国すべての警察署が同じ対応をしているわけではありません。
多くの警察署では賃貸契約書でも受け付けていますが、一部の警察署では、保管場所使用承諾証明書の代わりとして認めないところもありますので注意が必要です。
賃貸契約書で代用できる場合は便利ですが受け付けていないと2度手間になってしまいますから予め確認しておきたいですね。
アパートやマンションで賃貸の駐車場で車庫証明を取る場合の注意点
では、アパートやマンションで賃貸の駐車場で車庫証明を取る場合にはいくつか注意したい事があります。
どのようなことに気を付けておけば良いのでしょうか？
保管場所使用承諾書を取る為に条件が付く場合がある
月極駐車場の場合、一度車庫証明の登録をすると、同じ区画では3ヶ月間、車庫証明の登録ができなくなってしまいます。
何度も続くと、貸主様・管理会社様が警察から注意を受けてしまうケースもあります。
また、車庫証明だけ取得してすぐに駐車場を解約してしまうのは、『車庫飛ばし』と言って犯罪とみなされる可能性もあります。
その為、月極駐車場の中には、『賃料○ヶ月分前納』『○ヶ月間解約不可』という条件付きで保管場所使用承諾書にサインしてもらえると言うケースが多いです。
引っ越しの場合も新たに車庫証明を取る必要がある
車庫証明は車の保管場所を証明するために必要な書類ですから、たとえ賃貸のマンションやアパートで引っ越しした場合でも、その都度車庫証明の申請が必要となってしまいます。
申請については、まとめて行政書士に依頼したり、部分的に不動産会社に依頼することもできますが、自分自身で行えば費用を最小限におさえることが可能です。
車庫証明の申請に関する取り扱いは、警察署によって異なりますので、まずは車の保管場所を管轄する警察署に問い合わせて必要書類や方法を確認したほうが良いと思います。
その為、新しい駐車場を契約する場合には同時に車庫証明の話も担当の方に話しておけばスムーズに進めれると思います。
もちろんコインパーキングでは取得できない！
車庫証明は条件をクリアすれば取得できるのですが、コインパーキングをメインでは車庫証明を取得できません。
まず、コインパーキングでは『保管場所として使用できる権原を有していること。』と言う点で引っかかることが多いです。
コインパーキングは日によって利用者や駐車場の位置が変わる場合がほとんどですよね。
日によっては満車の場合停められないという可能性もあります。
その場合に、保管場所として使用できる権限があるかどうかを判断するのが難しいため、コインパーキングの場合車庫証明を取得できません。
仲介手数料が必要な場合が多い
保管場所使用承諾証明書を不動産屋が発行する場合には大抵は手数料がかかります。
手数料は、不動産屋にもよりますが、３０００円～１００００円程度がのところが多いと思います。
また不動産屋によっては数か月分の賃料を先払いしなくてはいけなかったケースもあるようです。
サインしてもらうだけなのに、手数料がかかるのは高いと考えられる方もいらっしゃるかと思いますが、手続きなので仕方ありませんよね。
また、賃貸のアパートやマンションを借りる場合仲介してくれた不動産屋さんに対して支払う仲介手数料が必要ですよね。
この仲介手数料は駐車場を借りる場合にも必要となってきますので、マンションやアパートの仲介手数料とは別に、１か月分程度の駐車場仲介手数料が発生する場合も多いです。
その為、引っ越しの際に保管場所使用承諾書も依頼すると、『建物の仲介手数料＋駐車場の仲介手数料＋保管場所使用承諾書の手数料』が発生する可能性があります。
住宅と駐車場、別々に手数料がかかるなんて…と不満に思う方もいらっしゃるかと思いますが、元々別々の契約ですから仕方ありません。
ややこしい場合は警察や不動産屋さんにしっかり確認するのがおすすめです！
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まとめ
今回は、アパートやマンションの賃貸物件の車庫証明の取り方をご紹介してきましたが如何でしたか？
私有地で車庫証明を取る場合は、自らのサインだけで済みますが、賃貸の駐車場の場合は大家さんや不動産屋さんなど、持ち主のサインも必要となってくるので、余裕をもって手続きを進めておく必要がありますね。
また、仲介手数料など請求された場合に驚かないように、支払う必要があると言う事は覚えておきましょう。
わからないことは、営業マンやお住まいの不動産屋さん、所轄の警察に確認して適切に手続きを進めたいですね。